看護師は夜勤で何をしているか知っていますか?
患者さんが寝ているから暇だと勘違いされることがありますので、新人看護師さんを含めて多くの方に看護師の夜勤の仕事とスケジュールを公開したいと思います。
📌看護師は夜勤で何してるの?
📌寝ないで仕事してるの?
といった疑問を解決するため、現役看護師の私が看護師の夜勤の仕事内容とスケジュールをご説明します。
以下でお話しする内容は、現在の私が勤務している病棟での内容です。
一般病棟、病床数46症、看護師2人と介護士1人の夜勤体制です。
満床状態で考えると、看護師一人に対して23人程度の受け持ちになります。
また、当病棟では外部からの二次救急受け入れも行っています。
看護師の仕事内容や業務の流れ、休憩時間に関しましてはそこそこの病院・施設等で異なりますので参考までにご覧になっていただけると幸いです。
看護師の夜勤での主な仕事内容

業務内容のメインは患者さんの医療行為とお世話になります。
- バイタルサイン測定(血圧や体温などを測る)
- 点滴管理
- 内服薬の管理
- 食事
- トイレ
- オムツ交換
- 体位変換
- 吸引
- ナースコール対応
- 看護記録
- 機械管理(呼吸器、輸液ポンプなど)
- センサー管理
- 環境整備
入院しているということは病気だったり何かしら援助が必要な状態であります。
夜間に発熱したり血圧が上がったり、Spo2(酸素飽和濃度)が低下したりして状態に変化する危険性や可能性があります。
そのため、日中に落ち着いていたから大丈夫ということにはなりません。
また、寝ているから大丈夫とも言えません。具合が悪くなっている可能性もあります。
夜間は寝ているため、わざわざ起こして確認することは難しいですがそこは触ってみたりちょくちょく見に行ったりと気にかける必要があります。
いつもは夜間に何回もトイレに行く方なのに全然トイレに行かないな、、、と気になってみたりします。
夜は暗いので顔色もわかりずらいですし呼吸状態も観察しにくいです。
ライトで直接照らすこともかわいそうなので困りますよね。
ベッドサイドのライトをまぶしくない程度に調節する。
ハンドライトを天井に向けて直接まぶしくないように工夫する。
天井に向けると結構明るく患者さんを照らすことが可能となります。
夜勤での看護師のスケジュール

16時30分~仕事開始
しかし、この時間から準備や情報収集するには遅くなってしまうため30分程度早く出勤しています。
✅夜勤で出勤したら、相方の看護師と夜勤分の内服薬や点滴をダブルチェックします。
✅翌日の検査や採血の確認もダブルチェックします。
✅日勤からの申し送りを聞く➡情報収集
17時~
✅夜間の受け持ち患者さんへ一人一人挨拶に回る。
そこで気になる方はバイタルサイン測定をしたり、会話をして間接的に観察を行います。
いつもと変わったとこはないか見ます。
点滴をしている方であれば漏れていないかな、固定はしっかりされているかなど
酸素流量は送りと変わりはないか、機械類の変化はないか、正常に動いているかなど
ベッド周囲は整備されているか、ベッドの高さや柵、センサーは作動するかの確認
18時~
✅夕食の配膳
食事の準備をして、必要な方は食事介助をします。
水分補給も促します。
✅食後の内服薬を与薬しますが、間違いがないよう重々の確認が必要です。
✅食事がひと段落ついたら、オムツ交換、体位変換
20時~
✅患者さんの寝る準備をします。
✅就寝前の巡回
✅就寝時の内服薬投与、バイタルサイン測定、傾聴
時間で決まっている点滴は時間で動いていますので、これまでの流れの間にも色々と仕事は割り込んできます。
ナースコール対応やトイレ誘導など
21時30分~
✅消灯します。
消灯前にもう一度、安全確認を行います。
✅看護記録
✅合間を見て自分の夕食をします。
それまでに記録をしながらおやつ食べてます、、、
✅消灯後は定時でオムツ交換と体位変換をお行い、巡回も同時に行います。
夜間は落ち着いていることもありますが、ほとんど動いている日のことが多いです。
認知症の患者さんの徘徊や昼夜逆転の寝ない方、重症患者さんの観察、30分から1時間置きにトイレへ行かれる方など
その時の状況にもよりますが、患者さんは一人ではないのでナースコールは鳴りっぱなしの状態です。
4人部屋の一人がトイレに行くと、連鎖してコールが鳴り始めます。
集団生活しているため、仕方がないですが、、、

0時~
✅交替で休憩をします。
休憩に関しては後程、、、
記録しながら観察もして、ナースコール対応をしていると気づけば外は明るくなってきます。
4時~
このくらいの時間から病棟も慌ただしくなってきます。
患者さんが起き始めます。高齢者の朝は早いんです。
確かに20~21時に寝ているため、健康な方でも目が覚めますよね。
✅トイレ誘導やオムツ交換、体位変換をします。
5時~
✅朝の経管栄養を繋ぎます。
6時~
✅朝のラウンドをしながら採血、バイタルサイン測定や排泄回数の確認を行います。
隙間時間に朝の分の記録をしたり、シート類の記入(機械類の点検表、転倒転落や抗生剤など)をします。
7時30分~
✅朝食の準備をします。配膳して食事介助、朝食後の内服薬与薬の流れです。
8時~
日勤者が出勤してきますが、その姿を見たときは救世主がやっと来る時間になったと感動します。
✅朝食の跡片付けが済んだら、日勤者への申し送りをします。
9時
残務を片付けて、夜勤は終わりです。
夜勤の休憩時間と体制

夜勤の休憩時間はそこそこで異なり、その職場の規定に沿って時間は決められています。
基本は1時間から2時間程度ですね。
⭐1時間の休憩の経験がありますが、何も寝れませんでした。
⭐2時間の休憩も経験ありますが、余裕をもって休むことができてました。
⭐現在は1時間半の休憩ですが、何とか休めています。
休憩する場所は詰め所の休憩室ですが、きちんと休憩用にベッドを用意してくれている所は少ないと思います。
あっても簡易的なソファーベッドや寝袋的なものです。
時には個室などが空いているときは、そこをお借りして休んでいます。
師長からの許可済です。
休憩時間ちょうどに休めるとは限らないので、丸まる休憩できることは少ないですね。
これは私個人の問題なので、うまく休憩できている看護師ももちろんいます。
時には重症患者さんや急変などで休憩をとれないこともあります。
仕方がないと諦めて、開き直って仕事してます。
まとめ
看護師の夜勤の仕事は大体は決まっていますが、相手は患者さんであり病院で生活しているため自分の思うように仕事を進めることは困難です。
なので夜は全員寝るものと考えてしまうと厳しい状況となります。
夜間は看護師スタッフも少ない人数で行っているため、一人に降りかかってくる労働は大きいです。
そして仕事は次々とあります。
緊張感と不安の中で一晩、患者さんの安全と身体を守ることは容易ではありませんが誰かがやらなくてはいけないこともあります。
看護師の夜勤での仕事は山のようにあるということです。
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